小試料測定用

CC型 JEH型

特徴

 

 

自由共振法とは試料に振動与えるときの試料の支持方法が材料力学における両端自由方式にあたる方式です。
試料は基本的には振動しない節の位置で試料を支持します。試料を支える節の位置は、材料力学から断面一様の板や棒の場合長さに対して決まった比(端面から長さの0.224)で位置が定まります。
自由共振法でも加振や検出方法によって次のようにいくつかの種類がありますが、弊社の静電駆動方式が試料に非接触での加振、検出で最も精度が良い装置です。

 

 

吊り線加振・検出方式:振動数のずれ、試料形状や大きさに制限あり
打撃加振方式:加振によるムラ、複数振動の発生と減衰時の相互干渉あり
電磁加振・検出方式:試料に金属片添付による誤差あり
静電加振方式:誤差がほとんどない

概略仕様

JE型 (室温用、低温用、高温用、短試料高振動用JEh型)

特  長 操作容易で高精度
広範囲な試料形状と材質に対応
微量内部摩擦測定向き
汎用的な測定装置
材料の内部欠陥の検出や検査の品質管理にも適用可能
広範囲なJIS、ASTM対応
測定項目 ヤング率、内部摩擦
測定試料 ほとんどの等方体対応
試料形状 測定温度や材質、機種によって制限や最適値あり
短冊状 (0.3~10)mm厚 ×(3~10)mm幅 ×(13~130)mm長
丸棒状 (0.3~10)mm直径 ×(13~130mm)長
共振数に入るサイズの組合せが必要です。
測定方式 自由共振式固有振動法
加振方式 非接触静電加振方式
検出方式 非接触音波センサー/静電容量式変位計 (測定目的による)
共振数 600Hz~20kHz
20kHz~100kHz(高振動型 JEH-RT)
試料支持 振動の節の細線に置くだけ
そ の 他 内部摩擦が大きい試料や内部摩擦が増える高温測定にはEG型を推奨

JG型(室温用、低温用、高温用)

特  長 操作容易で高精度
測定項目 剛性率、内部摩擦
測定試料 ほとんどの等方体対応
試料形状 測定温度や材質、機種によって制限や最適値あり
短冊状 (0.3~10)mm厚×(3~10)mm幅×(13~130)mm長
長さ×幅は幅広型の方がお勧めです
共振数に入るサイズの組合せが必要です。
加振方式 非接触静電加振方式
共振数 600Hz~20kHz
検出方式 非接触音波センサー
試料支持 振動の節の細線に置くだけ
そ の 他 測定部のみをJE-RTの外付オプションとして付加可能

 

 

自由共振式ヤング率、剛性率および内部摩擦測定装置
JEGシリーズ

<自由共振法とは>

自由共振法とは、共振法でもっともよく用いられている方法で。試料に振動与えるときに試料の保持方法が材料力学における両端自由方式にあたることから、自由共振法と言われています。
試料は基本的には振動しない節の位置で試料を支持します。試料を支える節の位置は、材料力学から断面一様の板や棒の場合長さに対して決まった比で位置が定まります。

<装置の種類>

装置の種類としては、振動を与える加振方法や振動を検出するセンシング方法に依ります。
古くからJISで記載されていることもあって、普及しているのが吊り線駆動および検出する方式(吊り線駆動式と仮称します)です。
この方式は、振動を与えるのに振動を保持している吊り線のうち1本を加振に使い、固有振動になると試料が振動しますのでその振動をもう1本の吊り線の振動で検出するものです。この方式では厳密に節の位置に吊り線(保持線)をセットすると試料を加振することも検出することもできませんので、吊り線の位置を節からずらしたところにセットします。ですから、弾性率の値の精度が若干悪くなりますし、内部摩擦は振動の変化を見ていますからどうしても大きい値になります。また加振器や検出器で細線を使用して吊り下げていますので、試料の形状や特に重量に制限があり、細線のなじみが必要になったり、振動が加わるなどで制約が多い測定法です。
基本的にはきちんと振動の節(振動していない箇所)で支える方がいいことはおわかりと思います。そして加振も検出も非接触で行えばこの方式が最上です。
装置の種類としては、振動を与える加振方法や振動を検出するセンシング方法に依ります。
古くからJISで記載されていることもあって、普及しているのが吊り線駆動および検出する方式(吊り線駆動式と仮称します)です。
この方式は、振動を与えるのに振動を保持している吊り線のうち1本を加振に使い、固有振動になると試料が振動しますのでその振動をもう1本の吊り線の振動で検出するものです。この方式では厳密に節の位置に吊り線(保持線)をセットすると試料を加振することも検出することもできませんので、吊り線の位置を節からずらしたところにセットします。ですから、弾性率の値の精度が若干悪くなりますし、内部摩擦は振動の変化を見ていますからどうしても大きい値になります。また加振器や検出器で細線を使用して吊り下げていますので、試料の形状や特に重量に制限があり、細線のなじみが必要になったり、振動が加わるなどで制約が多い測定法です。
基本的にはきちんと振動の節(振動していない箇所)で支える方がいいことはおわかりと思います。そして加振も検出も非接触で行えばこの方式が最上です。

<自由共振法の欠点>

自由共振法は精度がよいことが大きな特長ですが、制振材料のように内部摩擦が高い試料の測定や高温測定は苦手です。特に高温では多数の強い偽振動が生じて間違った値を出している場合があります。特に急激な弾性率の変化に追随できずに間違った波形を採取している場合があります。
高温測定の真値はわからないので、この方式や超音波での間違った高温データが使われている可能性があります。
近年、高温物性研究の予測と自由共振法や超音波法で測定データの大きな不一致が一部の研究者の疑問となり、弊社のEG方式で測定し、納得いただいた例が頻発しています。

<弊社製品の特徴>

弊社のJEシリーズ(横振動=ヤング率)やJGシリーズ(ねじり振動)はいずれも振動の節で試料を支え、加振、検出ともに非接触で行います。
JE、JGともに精度が良いだけでなく、試料は細線上におくだけですから試料セットも非常に簡単で、試料サイズも材料によっては100μm程度の厚みの試料でも測定でき、大きいものは支持構造さえ変えれば相当大きいものまで測定が出来ます。また、この装置では大きい内部摩擦(共振しにくい材料)では振動しにくくなり、内部摩擦で0.003程度が一般的な上限です。

<本方式の選択>

室温測定なら断然この自由共振法がお勧めです。
高精度
試料装着や操作が容易
試料形状や寸法が広範囲に対応
特殊センサー使用により高周波検出も可能
セラミックスJIS曲げ試験片の3*4*35で高ヤング率の試料も測定可能(30KHzまで、オプション)
室温以下や比較的低い高温測定。
非常に小さい内部摩擦の測定。