等方体や単結晶などの弾性定数測定や数mm角の小試料測定をより容易に

電磁超音波共鳴(EMAR)式弾性定数、弾性率測定装置

CCⅡシリーズ

 

特徴

弾性率はヤング率(縦弾性係数)や剛性率(横弾性係数)、ポアソン比等の総称で試料全体のHookeの法則の係数です。弾性定数(弾性スティフネス,Cij)は原子間のHookeの法則による係数で、弾性スティフネスともいい、弾性定数の試料全体の平均値的なものが弾性率です。
弾性定数を共振法で測定するには原子間の振動を測定する必要があり、それを可能にする一つの方法がこの圧電共振式測定法(RUS法)がありますが、RUS法では8モードのすべての振動モードを測定して解析しますので、解析が非常に大変です。

このEMAR(Electric Magnetic Acoustic Resonance)法は、下図左のように静磁場(磁石)と動磁場(コイル)を用いて試料内の原子を直接振動させ、その共鳴周波数(共振振動数)を検出しますが、振動をかける方法を下図中央のように呼吸振動とねじり振動と8つのモードのうちの2つを個別に振動させますので、振動モードごとだけの少ない共振周波数が得られ、下図右の式のように特定振動ごとに解析しますので、解析も非常に容易になります。


また、解析の容易さから、等方体の解析もでき、立方晶などの単純結晶系から複雑な結晶系への解析へと進むことができます。
また、本装置では薄板や円柱などの測定にもトライし、順次測定対象を増やしています。

CCⅡシリーズ:概略仕様

特  長 弾性定数(弾性スティフネス Cij)の測定
弾性定数からヤング率、剛性率、ポアソン比算出
単結晶などの異方性試料の測定
解析が容易な特定振動モード測定
わずかな異方性を含む等方体の正確な弾性率測定
数mm角の小試料測定
測定項目 弾性定数、ヤング率、剛性率、ポアソン比
測定試料 等方体、立方晶、六方晶、正方晶の単結晶
試料形状 (5)mm角前後の直方体や円柱
測定方式 電磁超音波共鳴(EMAR)式固有振動法
加振方式 静磁場及び動磁場
振動モード 呼吸振動(収縮) ねじり振動
検出方式 非接触 受信コイル
共振範囲 300kHz~2.0MHz
機  種 CCⅡ-RT
CCⅡ-HT (室温~1000℃)
そ の 他 ※ 写真や仕様は改良などに伴い、変更している可能性があります。
※ 上記仕様は標準仕様です。ご要望に応じて対応します。