技術用語集
間違いなどお気づきの点があればご教示ください。
<説明文中、青色文字は用語解説に、オレンジ文字は弊社製品のページにリンクしています。>
あ行
EMAR
EMAT
電磁超音波探触子Electro-magnetic Acoustic Transducer
位相差法
内部摩擦測定における強制振動法(メカニカルスペクトロスコピー 別項参照)では減衰法や半価幅法が使えないのでこの位相差測定法が用いられる。
応力 stress
応力緩和拡散 stress-induced diffusion
か行
拡散係数
拡散係数の測定
活性化エネルギー
→弾性率と内部摩擦概説参照。
緩和強度
共振法 resonance method
共振法の大きな特長は、周波数(振動数)測定をしますが、それにはアナログ変化を使わない計測回路なので、非常に安定で高精度である。電圧や電流などの微妙な変化が測定精度に影響しない回路構成になっている。こういう使い方の典型的な例は水晶発振子を用いた時計でわかる。
共振法と弾性率測定
共振法と内部摩擦測定
強制振動法
強制振動法と内部摩擦測定
減衰法
減衰率
→”弾性率と内部摩擦概説”:<内部摩擦、減衰率、タンデル(tanδ)、Q―1 (Q値の逆数)>の項を参照。
剛性
剛性率
構造緩和
構造緩和
固有振動と固有振動数
固有振動数は曲げ方向やねじり方向など振動の方向によって異なり、曲げ振動の時の振動数はヤング率と関係し、ねじり振動は剛性率に関係する。
固有振動法
さ行
自由共振法
自由共振法の特質は試料保持方式が振動への外乱が少ないことから高精度であることが大きな特長である。ただ、自由共振法でも加振方法、検出方式によって精度や振動の状態、振動数(周波数)、そして測定可能な寸法形状に制限も出てくる。大きく分けると旧式の振動の節を保持せずに(保持できずに)振動箇所で保持する吊り線駆動検出方式(JIS記載)と完全に振動していない節で試料を支持する方式(弊社 JEシリーズ、JGシリーズ)などがあり、振動していない節で試料保持する方式(Jシリーズ)が高精度であることは簡単に推測できる。
自由共振式の基本的な欠点は、内部摩擦が高くなる(物質が振動しにくくなる)と加振力が弱いために振動しなくなる、ということで、もうひとつは高温測定で偽振動が生じやすく間違い測定をする可能性が低くない、ということがある。
最近の海外でヨーロッパ製の打撃加振法の装置と競合になった時、カタログに記載のジルコニア系セラミックスの超高温測定のデータは少し経験のある人ならすぐ分かる異常な変化のデータだった。
周波数依存性
→”弾性率と内部摩擦概説”:<振動数(周波数)依存性や歪み依存性> の項を参照。
塑性
スヌークピークとスヌーク内部摩擦 Snoek Peak & Snoek Damping
静的測定法
→”弾性率と内部摩擦概説”:<静的測定法と動的測定法>の項を参照。
た行
対数減衰率
対数減衰率 Δ=ln(Vi/Vi-1)一般的には Δ=ln(Vi/Vi-n)/n
内部摩擦との関係は Q-1=Δ/π で表される。なお、減衰率と称する場合、対数減衰率をさしている場合があるので確認が必要である。この測定法の特徴は、測定時間が速いことで測定点数の多い自動測定の場合に使用されることが多い。
弾性
弾性係数
弾性余効
Snoekはこの弾性余効は鉄中のCやNによって引き起こされていることを示し、Gorskyの拡散模型をもとに、Z方向に伸ばしたときのX,Y位置にある不純物のポアソン比方向への Stress-induced diffusionによるものとして説明している。
弾性率
→”弾性率と内部摩擦概説”:<内部摩擦、減衰率、タンデル(tanδ)、Q―1 (Q値の逆数)>の項を参照。
タンデル
→”弾性率と内部摩擦概説”:<内部摩擦、減衰率、タンデル(tanδ)、Q―1 (Q値の逆数)>の項を参照。
超音波法
電磁超音波共鳴法
電磁超音波
動的測定法
な行
内部摩擦
外部の抵抗をすべて取り去った理想的弾性体を振動させたとき、その振動は永遠に振動を続けるはずであるが、実在の固体物質では振動は次第に減衰する。これは振動のエネルギーが物質内部で熱となって変換してエネルギーを減衰していくからである。 この熱エネルギーへの変換の原因となるものを内部摩擦または内耗といい、きわめて物質構造に敏感に反応する性質があり、この測定によって物質内部の構造とその変化を検出することができる。
このような内部摩擦を生じさせる物性原因として、転位、変態、粒界、軟化、溶質型進入原子の拡散などが挙げられる。
測定には、振動減衰率や固有振動数の広がりから求める半価幅法、加振と材料の反応差を測定する位相差法などがある。減衰法の場合は一般的な物質の自然減衰は対数変化をするので、対数減衰率を求める。
内部摩擦は対数減衰率をπで割ったもので、固体物理関係では内部摩擦、機械応用的には(対数)減衰率や減衰能、高分子や樹脂、電子部品関係ではタンデルとして言われ、電子物性では電気的共振の鋭さを表すQ値が用いられる。お互いの関係は
内部摩擦=タンデル=対数減衰率/π=1/Q
となる。
内部摩擦は内耗(中国語)ともいわれ、英語ではInternal Friction ですが、通称的に Q inverse とも言われる。
材料内部の欠陥を評価すると共に、減衰が速いほど振動は速く減衰するので、制振材料の評価として使われる。
減衰性能は計測の方法や数学的算出の過程などにより次のような呼び方がある。それぞれについては各項(一部未作成)を参照。内部摩擦(internal friction)、内耗、減衰率、タンデル(tanδ)、対数減衰率、損失係数、減衰能(damping capacity)、内部摩擦の発生モデルは弾性余効の項を参照のこと。
内部摩擦測定法
内耗
粘性測定
は行
半価幅法
広がりを求めるのに中心周波数(f)の出力の1/2の位置での周波数の広がり(δf)求めるので半価幅法といい、
Q-1=δf/(√3・f) で計算する。
半価幅法は、周波数をスキャンしてデータを取るので時間はかかるが、精度はよいので微妙な差 を評価する場合に使用する。また測定方法はマニュアルでも簡単に行える。半価幅法、対数減衰率、位相差法は、物理数学的に同じであることが証明される→NTPたより
歪み
→”弾性率と内部摩擦概説”:<振動数(周波数)依存性や歪み依存性> の項を参照。